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契約・取引・ビジネス 委託元と委託先の品質管理の取決め

品質取決め書(品質協定書)とは

品質取決め書(品質協定書)とは、製造や試験を委託する側と受託する側が、品質管理に関する役割分担、連絡方法、記録の扱いなどをあらかじめ取り決める文書です。

更新日:2026年10月28日

定義と概要

名称は「品質取決め書」「品質協定書」「品質保証協定」などさまざまで、取引条件を定める契約書とは別の文書にする場合もあれば、契約書の一部とする場合もあります。記載する内容は、製造販売の形態、製品、委託する業務の範囲により異なります。

OEM契約が価格・納期・権利などの取引条件を中心に定めるのに対し、品質取決め書は変更連絡、不適合の通知、出荷の判断に必要な記録の受渡しなど、品質面の運用を中心に定めます。製造販売業者の品質管理の基準はGQPで扱われ、品質取決め書は、その運用を委託先と実務的に整えるための文書として使われます。

法令との関係は、製品区分によって異なります。静岡県の解説では、GQP省令が定める製造業者等との取決めや品質標準書は、医薬品の区分では規定がある一方、化粧品・その他の医薬部外品の区分では「規定なし」とされています。化粧品の製造販売業者には、品質保証責任者の設置や品質管理業務手順書に基づく業務などが定められています。

ただし、法令に個別規定がないことは、取決めが不要という意味ではありません。東京都の化粧品製造業向けの留意事項では、製造業者に対し、製造販売業者との間で取決めを行うよう心がけることが示され、取決め事項の例として、製造業務の範囲、製造管理・品質管理の手順、出荷に関する手順、製造方法・規格・試験検査方法の変更時の事前連絡、品質情報の速やかな連絡、参考品の保管、記録の保存期間などが挙げられています。これは行政機関の留意事項であり、法令の個別規定とは区別して扱います。

化粧品OEMではどう関係する?

OEMでは、製造販売元と製造所が別の会社であることが多く、品質情報が両者の間で滞りなく伝わる仕組みが必要です。原料・工程・仕様の変更連絡、逸脱やOOSの通知、苦情・回収時の連携、監査の受入れなどを、誰が・いつまでに・何の記録で行うかを整理します。

たとえば包材の材質変更を委託先が検討する場合、変更内容を誰がいつ通知し、製造販売元による評価・承認が必要か、変更後の図面・検査記録をどちらが保存するかが曖昧だと、旧仕様と新仕様が混在するおそれがあります。変更通知、不適合連絡、出荷判断に必要な情報の受渡しを、項目ごとに「連絡先・期限・判断者・記録」で整理すると、実際の運用に結び付けやすくなります。Q美ワールドへの相談では、対象製品、製造販売業者と製造所の担当範囲、既存の品質管理手順、必要な通知・記録を提示してください。

実務で確認したいポイント

  • 変更の連絡原料、工程、設備、検査方法などの変更を、事前に連絡するか事後報告で足りるかを項目ごとに整理します。変更管理の運用と整合させます。
  • 不適合・苦情の連携不適合や苦情が起きた際の通知先、調査の分担、記録の保管と共有の方法を取り決めます。CAPAの扱いも確認します。
  • 記録と出荷判定製造記録や試験成績の受渡し範囲、出荷判定に必要な情報、保管期間を整理します。

次に確認したいこと

混同しやすい点・注意点

  • 医薬品向けのGQP要求(製造業者等との取決めなど)を、そのまま化粧品へ当てはめることはできません。一方で、化粧品でも製造販売業者には品質管理上の責任があり、製造を委託する場合も委託先との連携が必要です。品質取決め書の締結や記載事項を、化粧品について法令が一律に定めているとは断定できません。一方で、行政の留意事項は取決めを行うことを勧めており、契約と品質体制の中で必要な範囲を判断します。
  • 取決め書を交わすことで、品質問題が起きないことが保証されるわけではありません。責任の所在や費用負担は契約書の定めに左右されるため、法務面は専門家へ相談してください。

出典・参考

本ページは化粧品OEMに関する一般的な情報提供を目的としており、個別製品の効果・効能を保証するものではありません。
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