ポジティブリストとは|成分・使用条件の確認ポイントをわかりやすく解説
更新日:2026年7月1日
定義と概要
ポジティブリストとは、使用できる成分や条件を、許可対象としてあらかじめ列挙して管理する方式のことです。特定の対象について「使用してよいもの」を積み上げて示す考え方であり、成分規制に限らずさまざまな制度で使われる管理方式の一つです。
日本の化粧品基準では、防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素について、使用できる成分等を規定する仕組みがポジティブリストとして整理されています。これら以外の成分については、配合を禁止・制限する対象を定めるネガティブリストの考え方があり、その禁止・制限に該当しない成分については、企業の責任のもとで安全性を確認したうえで配合を判断する仕組みになっています。
したがって、化粧品に使用できるすべての成分がポジティブリストへ収載されているわけではなく、リストに掲載されていない化粧品原料がすべて使用禁止というわけでもありません。また、成分区分、化粧品の種類、使用部位、配合量などによって条件が定められている場合があり、ポジティブリストに収載されている成分すべてに共通する一律の用途許可があるわけでもありません。
ポジティブリストに収載されているというだけで、どの濃度でも使用できるわけではありません。成分によっては最終製品中の配合量等について条件が定められている場合があり、実際に配合する際は、最新の化粧品基準等と照合して確認する必要があります。また、収載されている成分だけを使用すれば製品全体の安全性が保証されるわけではなく、原料そのものの品質、不純物、配合量、製品設計等を含めた確認が必要です。
ポジティブリストは、表示名称のリストとは別のものです。表示名称が存在することは、その成分がポジティブリストに収載されていることを意味せず、その成分を使用できることを意味するものでもありません。また、今回あわせて確認する旧表示指定成分とも異なる概念であり、旧表示指定成分の一覧をポジティブリストと呼ぶことはできません。なお、ここでいうポジティブリストは日本の化粧品基準における考え方であり、他国・他制度の同名のリストと同一のものではありません。
化粧品OEMではどう関係する?
化粧品OEMの処方設計では、使用する成分の用途、成分区分、配合量、対象となる製品カテゴリー・使用部位等を確認し、化粧品基準上の禁止・制限やポジティブリスト等に適合するかどうかを確認します。
化粧品OEMでは、原料資料や処方内容をもとに、対象成分がどの用途・条件で使用できるかを確認したうえで処方を確定します。ポジティブリストに収載されているかどうかの確認だけで、配合上限や安全性の確認がすべて完了するわけではありません。
実務で確認したいポイント
- 対象となる成分区分防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素など、日本の化粧品基準でポジティブリストが関係する成分区分に該当するかを確認します。
- 成分・条件の確認対象成分がどの用途・条件で使用が認められているかを、成分名だけでなく用途とあわせて確認します。
- 配合量・製品条件最終製品中の配合量や、成分区分・製品カテゴリー・使用部位等の条件を確認します。
- 化粧品基準との照合処方表・原料資料の内容を、最新の化粧品基準と照合し、判断根拠を残します。
次に確認したいこと
混同しやすい点・注意点
- ポジティブリストは、化粧品に使用できる成分すべてを収載したリストではありません。
- ポジティブリストは、全成分表示で使用する表示名称のリストではありません。
- リストに掲載されていない成分がすべて使用禁止というわけではありません。
- 収載されているというだけで、どの濃度でも無制限に使用できるわけではありません。
- 収載されていることは、製品全体の安全性を保証するものではありません。