中国NMPA化粧品登録とは|中国登録・届出の確認ポイントをわかりやすく解説
更新日:2026年7月1日
定義と概要
中国NMPA化粧品登録とは、中国で化粧品を流通させる際に関係する、NMPA(National Medical Products Administration、国家薬品監督管理局)を中心とした登録・備案(届出)制度の総称です。「登録」という言葉が用いられますが、中国のすべての化粧品が同じ登録手続を行うわけではありません。
中国制度では、化粧品は特殊化粧品(special cosmetics)と普通化粧品(general cosmetics)に区分され、管理方式が異なります。特殊化粧品は登録管理の対象となり、普通化粧品は備案管理の対象となります。染毛、パーマ、シミ除去・美白、日焼け止め、脱毛防止、新たな効能をうたう化粧品等が特殊化粧品に関係する場合がありますが、具体的な区分は改正され得るため、最新のNMPAの分類規則・目録で確認する必要があります。
登録は、registrant(登録人)が法定の手続・要求に従って登録申請を提出し、薬品監督管理部門が安全性・品質管理等について審査を行い、申請への同意可否を決定する制度です。備案は、filing person(備案人)が法定の手続・要求に従って安全性・品質管理等を示す資料を提出し、薬品監督管理部門がその資料を備案として記録する制度です。備案が完了したことは、特殊化粧品と同じ登録承認を受けたことを意味せず、当局が個々の製品の安全性・効能を承認したことも意味しません。
中国国外のregistrant・filing personも制度上の主体となり得ますが、その場合、中国国内の企業法人を境内責任人(domestic responsible person)として指定する必要があります。境内責任人は、登録・備案手続、有害反応モニタリングへの協力、回収への協力、監督検査への協力等の役割に関係しますが、単なる申請代行会社ではなく、境内責任人を指定したことで、海外のregistrant・filing person自身が負う品質・安全性についての責任がなくなるわけでもありません。
中国向け商品では、処方・原料情報が中国の法令、強制国家標準、技術規範、既使用原料目録等に適合しているかを確認する必要があり、日本で使用できる原料が、そのまま同じ条件で中国でも使用できるとは限りません。安全性評価や、efficacy claims(効能宣称)に関する評価についても、製品区分や実際に使用する効能宣称に応じて、現行のNMPA要求を確認する必要があります。また、中国で販売する化粧品には、最小販売単位への中国語ラベルの表示が基本的な要求となり、その内容は登録・備案資料で提出した製品ラベル見本等と整合させる必要があります。
化粧品OEMではどう関係する?
化粧品OEMで中国向け商品を企画する場合は、企画初期の段階で、製品区分(普通化粧品/特殊化粧品)、処方・原料、効能宣称、安全性評価、中国語ラベル等を整理します。
登録人・備案人、境内責任人、OEM製造者等について、誰がどの役割を担い、どの登録・備案資料を準備・管理するかを整理することも重要です。化粧品OEM会社へ依頼したからといって、NMPA登録、備案、境内責任人対応、安全性評価、効能評価、中国語ラベル、輸入手続等がすべて自動的に完了するわけではありません。
実務で確認したいポイント
- 製品区分普通化粧品(備案)か特殊化粧品(登録)かを、効能宣称等に応じて確認します。
- 登録・備案登録人・備案人が誰になるか、必要な資料をどう整理・提出するかを確認します。
- 境内責任人・役割分担海外の登録人・備案人が中国国内に指定する境内責任人の役割と、各当事者の責任範囲を整理します。
- 安全性・効能・ラベル安全性評価、効能宣称評価、中国語ラベルの内容が、中国の現行要求と整合しているかを確認します。
次に確認したいこと
混同しやすい点・注意点
- 普通化粧品と特殊化粧品は、同じ手続ではありません。
- 備案は、特殊化粧品の登録承認と同じ意味ではありません。
- 登録・備案の完了は、NMPAによる効能や安全性の保証を意味しません。
- 日本向けの処方・表示を、そのまま中国向けに使用できるとは限りません。
- 境内責任人を指定しても、海外の登録人・備案人自身の責任がなくなるわけではありません。
- 米国FDAの施設登録・製品リスティングや、GMP・ISO22716認証は中国の登録・備案とは別の制度であり、これらがあるからといって中国の登録・備案が不要になるわけではありません。